~隈研吾氏を中心とする都市設計案が高評価~
2024年7月、モンゴル政府主導の国家的都市開発プロジェクト「新カラコルム」構想における国際コンペティションの最終結果が発表され、建築家・隈研吾氏を中心とする日本チームの都市設計案が第3位に入賞しました。
この国際公開選考には、世界54カ国から428チームが登録し、18カ国36チームが最終選考に進出。提案内容は現地で一般公開され、約2万8千人の市民からの投票や意見も反映される形で選考が行われました。審査には、アメリカ・コーネル大学、ドイツ「ARCHDAILY」、ポーランド、韓国など各国の都市計画・建築の専門家が参加し、多角的な視点から評価が行われました。
隈氏を中心とする日本チームの提案は、歴史都市カラコルムの地形や文化を活かしながら、自然との共生を重視した分散型都市構造を採用。地域資源を活用した低層木造建築の配置や、都市機能のバランスの取れた設計などが高く評価されました。「新カラコルム」構想は、かつてのモンゴル帝国の首都であったカラコルムを再び国家的中核都市として再生し、将来的な首都移転も視野に入れた大規模開発計画です。環境に配慮したスマートな都市づくりを通じて、新たな雇用や文化交流の創出が期待されています。上位入賞チームは今後、モンゴル政府と連携しながら提案内容のブラッシュアップや詳細計画の策定へと進む予定で、今後の動向にも注目が集まっています。なお、当会では、隈研吾氏をはじめとする日本チームのモンゴル訪問にあたり、さまざまな形でお手伝いさせていただきました。今後も、両国のさらなる連携強化に向け、一層の支援に努めてまいります。