〜未来の都市づくりに向けた国際的連携〜
2023年7月、国際的にも評価を受ける日本の建築家・隈研吾氏がモンゴルを訪問し、「新カラコルム」都市構想に関する国際会合に参加しました。

この会合は、モンゴル政府が主導する新都市計画の一環として開催されたもので、モンゴル、日本、カザフスタン、ロシア、イスラエルなどの建築家、都市計画の専門家、研究者が集い、持続可能な都市づくりに向けた知見を共有しました。会場となったのは、かつてモンゴル帝国の首都として栄えた歴史都市カラコルムを擁する、オブルハンガイ県ハルホリン郡。モンゴル建設・都市開発省および新都市開発局の主催により、歴史と現代をつなぐこの大規模プロジェクトに国際的な視点を取り入れるため、各国の専門家が一堂に会しました。会合に出席した隈氏は、「自然と共生してきたモンゴルの伝統を新都市の設計に活かすことで、他にはない都市の個性が生まれる」と述べ、地域の風土や文化を尊重した都市開発の重要性を強調しました。また、「今の時代だからこそ、最先端技術よりも、自然や歴史と調和した都市のあり方こそが、国際的な魅力となり得る」との独自の見解を示しました。

一行は、カラコルムの史跡や新都市構想に関わる場所を訪れ、歴史と未来が交錯する現地の様子を体感。都市づくりへの理解を一層深める貴重な機会となりました。本訪問の実現にあたっては、当会も通訳やスケジュール調整、現地での対応など、さまざまな形で支えさせていただきました。歴史と未来が響き合う都市づくりの取り組みは、今後のさらなる展開が期待されています。